住まいの外壁と外壁材の間には、雨水の浸入を防ぐために防水シートが張られています。
防水シートは雨漏りを防ぐ役割を担っているほか、住まいの防水性を高める働きもあります。
ただ、防水シートは外壁材の種類によって最適なものが異なります。
メジャーな防水シートは主に2種類ありますが、適切に選ぶことが重要です。
サイディングでポピュラーな透湿防水シート
透湿防水シートは、サイディングボードなどの外壁材で広く取り入れられています。
2次防水のために使用されており、原料は主にポリエチレンが使われています。
透湿防水シートは、機能性に優れた防水シートでもあります。
基本的に雨水などの水分はしっかりと弾く一方、屋内の湿気は外部へと逃がす働きを持っています。
高気密・高断熱住宅には最適な防水シートで雨漏りを防ぎつつ、結露による住まいの劣化を防止することができます。
透湿防水シートが広まり始めたのは1990年代からです。
比較的歴史は浅いですが、現在ではポピュラーな防水シートのひとつとなっています。
モルタルに最適なアスファルトフェルト
アスファルトフェルトは、モルタル仕上げの外壁で広く採用されている防水シートです。
古紙に繊維を混ぜたものに、アスファルトを浸透させて作られています。
このため防水紙の一種とも言えますが、一般的な防水紙よりも耐久性があります。
アスファルトフェルトの特徴は、水分と湿気の両方を逃さない点です。
モルタルの外壁はセメントと水で作られており、乾燥に弱いのがデメリットとなっています。
ヒビ割れが発生することもありますが、ヒビ割れからの雨水浸入を防ぐため、水分と湿気を遮断するアスファルトフェルトが使われています。
ただし、内部結露が問題になるので、通気工法を採用するなど結露や湿気対策が必要です。
防水シートは重要?
防水シートは目に見えないため、軽視する方も中にはいると思います。
しかし、外壁材以上に重要であり、住まいを雨から守るためにも欠かせません。
防水シートは種類を問わず、雨を遮断する役割を果たしています。
それによって雨漏りを防ぐだけでなく、柱や梁など構造体の腐食防止にも寄与しています。
高気密高断熱住宅では、適切に湿気を逃がすためにも防水シートが必要です。
結露が住宅性能低下を招くケースもありますので、外壁リフォーム時はしっかり防水シートを選びましょう。
まとめ
防水シートはいくつか種類があるものの、基本的な役割に違いはありません。
ただ、外壁材によって向き不向きが異なるため、特徴は覚えておくことが大切です。
もし分からない時は、業者に相談してみると良いでしょう。