「防水工事を行いたいけど、どんな防水工事が良いのか分からない」
そんな方に知っておいて頂きたいのが『アスファルト防水』です。
ここではアスファルト防水の「特徴、メリット、デメリット、価格、耐久性」などについて徹底解説していきます。
アスファルト防水とは?
アスファルト防水という言葉を耳にしたことがある方は少ないのではないでしょうか。
しかしアスファルト防水は世界最古の工法と言われているほど歴史の長い防水工事の1つです。その防水性能の高さから、マンション、ビル、ショッピングセンターなど大型施設に採用されることが多い工法です。
アスファルト防水とは、合成繊維不繊布にアスファルトを含浸させたルーフィンを加熱溶解したアスファルトで貼り重ねていく防水工事です。
ルーフィングシートを何層にも積み重ねることで、より水に強い防水層が構成されます。
H3:熱工法
アスファルト防水にはいくつかの工法があります。熱工法はその1つです。
加熱して融解したアスファルトを使用し、ルーフィングを何層にも重ねていく工法です。
国内でも100年以上の実績がある工法です。
また高熱で融解したアスファルトは硬化するまでの時間も短く、比較的短期間で工事を終えることが出来ます。
H3:常温工法
熱を使用する加熱工法に対し、常温で行うのが常温工法です。
ルーフィングに粘着剤のあるアスファルトをコーティングし、そのまま密着させます。
またそれらを何層にも重ね合わせていくことで防水効果の高い防水層を作り上げます。
熱を使用しない為、環境にやさしく、安全に作業を行うことが出来るのもポイントです。
隣家が密着している狭小住宅地などで重宝される工法です。
H3:トーチ工法
トーチバーナーを使用し、溶解しながら合成繊維を貼っていく工法です。
加熱工法を行う環境が無い場合に用いられることが多い工法です。
溶解しながら密着をさせることで工期も短く、また密着性の質が高いことから、アスファルト防水の標準工法となっている工法です。
アスファルト防水のメリット・デメリットとは?
<メリット>
防水性能が高い
アスファルト防水は長く使用され続けるのには訳があります。それは防水性能の高さです。
アスファルトルーフィングは工場で製造される為、品質のムラが少ないというのもその理由の1つでしょう。
また、熱を使用しながら密着させると、下地との密着性もより高くなります。
耐用年数が長い
アスファルト防水は15年~25年のいう非常に耐久性が長い防水です。
工期が短い
どの工法を使用しても10日以内には作業が終わることが多く、比較的工事が短いのも特徴です。
<デメリット>
臭いが発生する
アスファルト防水を行う際、溶解を要することが多く、異臭が発生することがあります。
その場合、常温工法などで対応するということもできます。
施工業者が限られている
他の防水工法に比べて専門技術が要するため、ウレタンやFRP防水が出来ても、アスファルト防水が出来ないという業者もいます。
アスファルト防水の価格はどれくらい?
FRP防水の価格は¥8,000~¥12,000/㎡程です。
アスファルト防水は、「15~25年」と非常に耐久性の高い防水です。
まとめ
アスファルト防水は歴史も長く、その効果も実証されている防水工法です。
多くはビルや商業施設に使用されますが、RC構造の住宅にも使用されることがあります。
防水工事で悩んでいる方はアスファルト防水も検討してみてはいかがでしょうか。