「防水工事」と「塗装工事」は似た工事内容で、一般的には混同されて行方も少なくありません。
確かに、塗料を塗って仕上げるという意味では同じであるからです。
しかしながら、この2つを混同してしまうと、大きなトラブルにもなりかねません。
そこでここでは、防水工事と塗装工事について掘り下げてご紹介していきたいと思います。
防水工事と塗装工事の違いについて
それぞれ、目的や主な施工箇所、内容が変わってきます。
ひとつづつ見ていきましょう。
防水工事とは?
・目的
防水工事の目的は、その名の通り水を防ぐための工事です。
雨水から建物を守り、雨漏りを防ぐことを念頭に置いています。
防水層を形成することで、雨水の一切の侵入を防ぎます。
そのため、屋根同様に仕上げ工事として重要な箇所に用いられる工法です。
・施工箇所
施工箇所は、「屋上、ベランダ、目地、各種隙間」などとなります。
屋上、ベランダでは、床面の大事な部分となります。
・施工方法
施工方法には、「トップコート防水、ウレタン防水、FRP防水、シート防水、アスファルト防水、コーキング」などがあります。
・期間
工程は、「1日~7日間」と施工範囲や乾き具合によって変わってきます。
塗装工事とは?
・目的
塗装工事は、塗って装飾するという意味合いで、「美観維持」を目的とされています。
また、塗装を行う事で「外壁や屋根材、木部、鉄部」を雨水から守り、素材の保護に繋がります。
しかしながら、防水と比べると、耐久性も低く、重要な床面などの仕上げには適しません。
そのほか雨漏りした屋根及び外壁に塗装を行っても、効果を得られません。
塗装を行う前に必ず、コーキングなどの防水処理を行う必要があります。そのコーキングの見栄えを良くするため塗装を行うといったイメージとなります。
・施工箇所
外壁、屋根、付帯部(木部、鉄部)など
・施工内容
ローラー塗り、吹付け塗装
・期間
7日~14日前後かかります。
外壁塗装を行う範囲はひろく、養生や下地調整などで手間を要するためです。
日数には作業人数によっても大きく変わっても来ます。
まとめ
防水工事と塗装工事では、その目的も施工箇所も全く違います。
その耐久性の違いから防水は雨漏り抑止のため、塗装は美観維持や素材の保護が役割です。
それぞれの違いをしっかりと把握した上で、適切な箇所に適切な施工を行う事が重要です。